かっとびパン誕生物語
第二章 「予想外の進行状況」

◇◇ 沢山のアイディア ◇◇

7月21日海の日
 ラジオでは、かっとびオリジナルパンのアイディア募集の呼びかけがスタート。それと同時にホームページでの募集、そして、ら・さんたでは情報誌ら・さんたクロースでの呼びかけ。翌週月曜日には、人気ラジオ番組「かっとびワイド」に、企画の鈴木由美子と生出演し、この企画の趣旨などを伝え、アイディア募集を呼びかけた。
 でも、本当にアイディアがくるのだろうか?不安はつかの間、反響はすごかった。

アイディア例えば・・・
ハッピーチエちゃんなら
  健康にこだわった長生き「チエパン」
紅 晴美さんなら
  元気もいいけどちょっぴり体重が気になる人にダイエット「演歌パン」
菊地恵美子さんなら
  こだわり料理は世界の料理にヒントをもらった「ハローパン」
普天間かおりさんなら
  南国イメージたっぷりのさわやか「真南風(マフェー)パン」
   など、コンセプト・ネーミングなど。

 さすが、リスナーさん、アイディアが抱負!でも、どうしても絞りきれない。リスナーさんの言っている意味がわからない?????。
 お披露目は、約2ヵ月後の9月13・14日に行われるラジオ福島“こどもまつり”でと、ラジオの生番組で言ってしまった。でも、一考にパンのイメージすら浮かんでこない、不安とあせりの日が続きました。
 最終的に届いたアイディアの数が180通以上でしたから、いくら絞り込んでも「そうだよなぁ。でも、これもいいなぁ。・・・・」と言う具合でした。「色々なアイディアが沢山集まると、まとめるのが大変でしょう。」と言われると、「そうですね。」と思わず本音を言ってしまう程、毎日、ラジオ福島さんに送られてくるFAX、ハガキ、メールとにらめっこの毎日でした。
 
◇◇ まずは、知ることが大事 ◇◇

でも、ありがたいよね。
 リスナーさんが、一生懸命書いて下さった絵やメッセージを見ていたら、「これを書くのに、色々考えてくれたんだろうなぁ。」「ここまで書くのには、時間がかかっただろうなぁ。」など、書いて下さった方々のことを思うと、本当にありがたいという気持ちと、やはり、皆様に納得して頂けるものを作りたい!という気持ちがさらに強くなっていきました。
 でも、リスナーさんの書いている意味が分からない?イメージが浮かんでこないんです。
「なぜなんだろう・・・・・?。」 「わかった!」 理由は単純なことでした。私たちがパーソナリティの方々を知らなすぎるんだ。だから、リスナーさんの言っている意味が分からないんだ。分からないのは、私達に原因があったのです。

  「よし、まずはパーソナリティの方に直接会って、どんな方なのかを知ろう。そうすれば、リスナーさんの書いて下さっている意味が分かるかも知れない。」
 そして、パーソナリティの方々にも、ら・さんたのことを知ってもらおう。そうすれば、さらに、いいものが出来るはずだ。

◇◇ 進む方向を見失わない ◇◇

 それからは、試作ができるたびにパーソナリティさんに会いに行き、試食して頂いて、そこですぐに意見を交換。これを繰り返していくうちに、4つのパン達もだんだん形になってきました。
 パンが完成するまでの期間、私達はラジオ福島の番組「かっとびワイド」に毎週月曜日生出演しておりましたので、月曜パーソナリティのハッピーチエちゃんのパンは、「味噌蒸しパン」と、早いうちに決まった。でも、普通の味噌蒸パンでは、つまらない。もっと、チエちゃんの個性を出したものにしよう!それなら、リスナーさんが言う「いつまでも、健康で長生きしてほしい。」の願いを込めて、雑穀を入れよう。
  そして、試作。しかし、「つぶつぶが口に残る!・・・・」「歯に挟まる!・・・・」「それなら、よし!雑穀パウダーを使おう!」という具合に試作は進みました。試作をラジオ福島さんに届けると、またリスナーさんからの新しいアイディアが届いていました。 
 すっかりラジオ福島さんの顔なじみになってしまった私達は、試作を持ってスタジオにお邪魔すると、パーソナリティの方だけでなく、他の番組アナウンサー、そして、社員の方までもが、試食会に参加して下さる様になっていた。そこで、更に意見が飛び交う。周りの皆さんも真剣になってきているのを肌で感じた。
「味は申し分ないが、何かアクセントが欲しいね。」
そこで、“黒豆”と整腸作用があると言われる“青梅”も入れることに決まり、 ハッピーチエちゃんの“味噌蒸しパン うめぇ〜梅“雑穀パウダー入り で最終完成となりました。
  こんな感じでの商品作りですから、時間は刻々と過ぎ、私達のあせりはピークに・・・・。同じパーソナリティーのパンでも「美味しさなら、こちら。」でも、「健康を考えたら、こちら。」なかなか決まらない。やっと決まっても、生地が柔らかくならない!この材料だと生地が膨らまない!材料費がとんでもない!などなど、試作は続きました。
 色々な意見の多さに、「妥協はしない。」「名前だけ売るのではない。」「一時だけ売上が上がれば良いのではない。」「美味しさと素材にこだわりを持ったのが、ら・さんたなんだ。」「自分達の進む方向を見失ってはいけない。」と原点に立ち返りながらの日々でした。

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CONTENTS

序章  絆のはじまり
第一章 かっとびパンのはじまり
第二章 予想外の進行状況
第三章 困難にぶち当たった時に、
第四章 リスナーさんそして、お客様との絆
第五章 有名企業と優良企業は違う。理想を求めて・・