lasanta らさんた
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読売新聞 【ふくしまオンリーワン】に掲載!!

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2005年3月2日付 読売新聞【ふくしまオンリーワン】

  『客に合った食べ方提案
       コミュニケーションを重視』

 軟らかいフランスパンに練乳クリームをサンドした「ミルクフランス」や、甘さ控えめの粒あんとホイップクリーム入りの『あんクリーム』―――。自慢のパンを車に積み、週に一度の頻度で県内の家庭や事務所を訪れる移動販売「ら・さんた」を展開している。

 約25人のスタッフは大半が女性。「アーク21」と契約してパンの供給を受け、自家用車の後部を飾り付けするなど、思い思いにレイアウトした販売車を運転し、それぞれが自分だけの“移動パン屋さん”として町中を巡回する。販売先は、12年前の会社設立時には福島市内などの500軒ほどだったが、今では郡山やいわき、原町にも営業所を持つまでになり、その数は5000軒に及んでいる。その秘訣を、鈴木勲社長(41)は「客とのコミュニケーションを重視した提案型の販売」と話す。スタッフは客の好みや家庭構成を考え、体調を聞いて、喜んでもらえそうなパンを勧め、おいしい食べ方も提案する。

 こうした対話の中から、逆に「こんな食べ方がおいしかった」「このパンはおいしくなかった」といった客の率直な意見を聞き、パン作りに反映させている。ただし、自社で製造せず、福島市などのパン製造会社3社に委託している。契約による緊張感が、よいパン作りにつながると考えるからだ。

 こうしたパン作りや販売の方針は、鈴木社長が27歳から2年半勤めた別のパン宅配会社での経験から生まれた。「対面販売で客の喜ぶ顔を見たい」と入社したが、客の好みにかかわらず、会社が売りたいパンを重点的に売らされた。
 「お客さんにもっと喜んでもらえるパンを売りたい」と自分で会社を興した。

 最近は、おいしく安全なだけでなく、コレステロールの低下作用があるとされる大豆ステロール入りパンなど、健康に配慮した「元気ちゃんシリーズ」のパンも販売している。こだわりが共感を呼び、同社のパンを給食に採用している保育園も。

 今でも年に数回、自ら車に乗って販売に出かける。「お客さんのニーズを肌で感じたいですから」

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