2005年2月24日付 福島民報新聞に掲載
ストレス社会に“おいしい”話
福島市の銀嶺食品工業は東京の食品研究所「セレンディップ研究所」と共同で、ピロリ菌の除菌作用があるとされるステリルグルコシドを配合したパンを開発した。市内のアーク21が運営する「ら・さんた」を通じ3月1日から宅配、インターネットで発売する。
セレンディップ研究所は6年ほど前から国内や米国の大学と連携し、胃・十二指腸潰瘍、慢性胃炎、胃がんの原因菌であるピロリ菌の殺菌効果について研究。大豆中に極微量含まれるステリルグルコシドに除菌作用があることが分かり、研究結果について特許を出願した。
同研究所の山津功代表は「薬品ではなく食品としての摂取が理想」と考え、3年ほど前に銀嶺食品工業の大橋雄二社長にパンへの配合を依頼した。
銀嶺食品工業は試作、改良を重ねて、1個70グラムのパンから22.4ミリグラムのステリルグルコシドを摂取できるパンを開発した。
アーク21が味、形などのモニター調査を行い、エジプトオニオンを加えて風味や食感を整え商品化した。
パンは「ピロころりん」と名付け、2本入り280円。大橋社長は「ストレスなどで胃に負担をかけやすい現代人に気軽に食べて欲しい」と話している。