序章 「絆のはじまり」
◇◇ ある営業マンとの出会い ◇◇
10年前のある日、「こんにちは。はじめまして、ラジオ福島の大内と申します。」と、突然の営業マンの訪問でした。ら・さんたがまだオープンして間もない、事務所が福島市豊田町にあった頃でした。まだまだ、資金に余裕があるわけではない為、一瞬、どうやって断ろうかと考えたその時、「近くまで来ていましたのでご挨拶に・・・(中略)・・また何かありましたら、よろしくお願いします。」と、軽く爽やかに去っていきました。後で聞いたのですが、彼は、徒歩の営業で、うちに寄った後、さらに20キロ以上離れた企業さんへ半日もかけて歩いて打合せに行ったそうです。私も、その企業さんを知っているのですが、その時の彼の誠実さと、一生懸命さに感動して即契約し、今でもお付き合いしているそうです。
私もそれから、数ヶ月経ってラジオ福島さんとのお付き合いが始まりました。今でこそ出店するのが恒例となりましたラジオ福島の“春の桜まつり”“秋のこどもまつり”そして、“チャリティーミュージックソン”ですが、出店するにはお金も必要ですし、出店したとしてもなかなか売上を上げることが出来ず、一時は、出店をあきらめた時もありました。
そんな時、大内さんがいつも決まって言うことが、「社長のところには、大きくなって欲しいんです。」 「そして、うちも一緒に大きくなっていきますから・・・。」
その言葉に感動しながらも不思議に思い、「うちみたいな小さな会社に、なんでラジオ福島さんが?」と聞いてみると、「会社の大きい小さいは関係ないんです。私も人間ですから、好き嫌いはあります。生意気言うようで申し訳ないのですが、私は、お付き合いする企業さんは、選ばせて頂いています。一緒に大きくなっていきましょう。」
この大内さんの言葉に感動して、「心あるこの人と、いい仕事をしたい!」と男泣きをしたのを覚えております。そして、 ら・さんたを大きく変えた言葉、いつまでも忘れることの出来ない言葉となりました。今思えば、この時がラジオ福島さん、大内さんとの本当の絆の始まりでした。
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